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モディリアーニ展 (アーモンドアイ)

 

大阪中之島美術館で開催中のモディリアーニ展のレセプションに行って参りました。

 

油彩中心にデッサンなども含めて約40点ものモディリアーニを一度に見た事はかつてなく、特に大ホールの油彩の作品群は圧倒的で感動と共に疲れさえ覚えます。

 

モディリアーニの作品には、瞳が描かれている物と、アーモンド型の目がまるで湖のごとく、淡いブルーの水で溢れているかのような作品があります。

 

以前よりただ漠然と後者の方に親近感を感じていたのですが、今回これだけ多くのモディリアーニを並べてみてわかった事は、瞳がはっきりと描かれて、特にこちらを見つめている作品と対峙すると、ある種の緊張感と共に、作品との間に越え難いバリアを感じ、客観的な目で作品を見てしまう事です。

 

それに対して、瞳が描かれていない目は、特にジャンヌ・エビュテルヌの二点などは、まるで涙が溢れている様な感じがして、気が付くと感情移入をしてしまっています。

 

 

 

 

愛するモディリアーニに描かれているという恍惚感なのか、その幸福が永くは続かないであろうという絶望感なのか、観る人によってどちらにも取れるような気がします。

 

これ程の描き込みをした作品にあえて瞳を描かなかった理由は、本人にしか解らない事ですが、その事によって、観る人が描かれた人物の感情を思わず想像してしまうという効果があるのではないかと思います。

 

何も知らずにエビュテルヌを見た時と、35歳で亡くなったモディリアーニの後を追って投身自殺をした事を知ってから観るのではやはり涙の意味は違って見えてきます。

 

 

此のモディリアーニ展は、是非とも観ていただきたい素晴らしい展覧会です。

 

 

 

尚、大阪中之島美術館から、隣の国立国際美術館の方へ向かって5分程歩くと、私共ジェイドギャラリーに着きます。

是非、お立ち寄りください。

 

 

 

 

 

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